南米人的日本サッカーへの応援歌

浦和の敗戦を単に浦和だけの事件してはいけない

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浦和対アルジャジーラの試合を観ました。 ボールポゼッションでは浦和の方が数字で勝っていた様ですが、攻撃時に手詰まりになる場面が多く、バイタルエリアで相手に危険なプレイをさせてしまう回数も浦和の方が目立ったような気がします。 実力だけで比べると浦和は決してアルジャジーラに劣っていたとは思えません。 サポーターの声援も圧倒的に浦和の方が勝っており、アウェー故の厳しい雰囲気はありませんでした。 パチューカ対カサブランカの試合で、カサブランカサポーターの声援がパチューカ選手を圧倒していた事と比べると、浦和戦におけるスタジアムの雰囲気は予想外でした。公式発表では浦和サポの人数は300人強でしたが、それ以上の人数が居ると錯覚してしまう程、浦和のチャントがスタジアムに響き渡っていました。 浦和サポーターではない当方から見ても 「こういう熱い日本人サポーターがアウェーの国際試合で観る事が出来る時代になった」 と感銘を受けた程です。 にも拘らず敗戦という結果になってしまいました。 まるでW杯最終予選日本代表とUAEの試合を観ているようなジレンマを感じた試合展開となり、負けた後も、「仕方ないね」とは思えない消化不良なモヤモヤが残る試合でした。 選手一人一人のスキルやチームとしての経験、実力だけで比べると浦和の方が格上であったように思います。しかし、アルジャジーラの方が、ボールを持った時の攻撃に迫力がありました。決してテクニックが高い訳ではないのに、何故か浦和のゴール前まで攻め込んでくる、、、という場面が何度もありました。

敗因については、監督采配やスタメン構成の変更など、様々な専門家が原因を分析していますが、当方は浦和側に何か決定的なミスがあった様には思えません。 ただ浦和の「引き出しの少なさ」が気になる試合であったというのが正直な感想です。 ある程度自由にプレイした結果、状況に合わせて臨機応変にシステム変更をしたり、攻め方を変えなければならない場面で、選手同士の共通認識がズレてしまい、組織として硬直してしまった様に見えた次第です。

パターン化された戦術を徹底し、チーム内で共通認識を持つという戦い方は日本のチームに多く見られるスタイルですが、そのパターンが当てはまらない相手と対戦した時に、臨機応変に戦術を切り替えるというスキルが日本人選手には足りないと思います。 日本の学校教育で育つ若者は、サッカーに限らず「型にはめる」という思考パターンに馴染んでします。 よって、アドリブを利かせる事を得意としません。 台本にない展開を目の当たりにした時に、一瞬思考停止してしまう性質は日本社会に深く浸透している特徴だと思います。

今回の試合では、引いた守備からカウンターで反撃してくる相手に対して、カウンターの芽を摘むという部分が甘かった様に思います。 ボールを奪われても焦らなくと良い場面、絶対に奪い返さなければならない場面、その判断は、ピッチ全体を見渡す視野があれば間違う事はありません。 しかし、相手が自分の判断基準とは異なる選択をした場合、一瞬思考が止まってしまい、相手の突破を許してしまうという結果を招く事があります。

ドーハの悲劇で、ロスタイムギリギリの場面でのコーナーキックなどその典型です。 セオリー通りに考えれば残り時間が少ない相手チームはゴール前にロングボールを上げてくるのが「普通」ですが、あの試合でイラクはショートコーナーで繋いできました。ワンプレイで試合終了かもしれない場面で時間を掛けて攻撃を組み立ててきた訳です。 確かに常識的に考えれば「ありえないプレイ」です。 それ故に日本代表は、一瞬事態が呑み込めず、思考停止してしまい、その一瞬の隙を突かれて失点しました。 中東勢との試合では、こういった「ありえないプレイ」を常に考慮して戦わなければなりません。 今回の試合でも、そういった「何故そんなことを」と感じてしまうようなプレイを選択するアルジャジーラ選手に少し戸惑う浦和選手の姿がありました。

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profile-icontomzoe

2歳から南米で暮らした関係上、サッカーが人生の価値観における基盤となってしまいました。
高校生の時に帰国し、英語圏偏重主義の日本人の「世界観」に猛反発。
大学以降は発展途上国を主戦場に活動する事を誓い、実践して参りました。
これまで住んだ国はペルー、パラグアイ、アメリカ、マレーシア、シンガポール。
上記以外で短期で滞在した国は20カ国以上、人生の半分を海外で暮らして参りました。

2002年大会が自国開催に決定した時は、当時商社のマレーシア駐在員として安定した生活をしておりましたが、周囲の大反対を押し切って帰国。
正社員の立場を捨て、W杯組織委員会の「契約スタッフ」に転職をしてしまいました。
結果的に大会後は
「フリーランス」
という名のプー太郎になるのですが、ナイジェリア、ブラジルなどを担当し、幼少から憧れていた選手の傍で大会を肌で感じ続けることが出来た事を一生の宝物だと割り切って2003年~2006年の貧乏時代を乗り切りました。

2006年ドイツ大会では、失業中にも関わらず、あらゆるコネと駆使してベルリンまで足を運び我が故郷パラグアイの試合を生観戦。
貯金も底をつき、将来を考えると暗雲が立ち込める状況、しかもスタジアムでは7万人のスウェーデンサポーターに囲まれるという超アウェーにも関わらず ARRIVA PARAGUAY と連呼し続け、試合後は周辺にいたスウェーデン人達とマブダチになった事で
「僕もやれば出来る」
と自信を取り戻し、転職活動を再開。
幸いフィンランドの某メーカーに拾ってもらい再び正社員に復帰しました。

生活が安定したのを機に、地域の子供達にサッカーを教えるボランティアコーチを始め、仕事とサッカーの両立を目指して日々格闘中です。

趣味 サッカー・バンド活動(神戸で不定期にライブ活動中)
特技 モノ造り(料理から車まで何でも手作りに拘ります)
弱点 冬(寒さに耐性なさすぎ、、、何せ南半球育ちなので)
自慢 ロベカルやロナウジーニョと食事した事
好きな選手 ロメリート、ロベルト・バッジョ、小野伸二、遠藤保仁、メスト・エジル
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