プロ野球哀愁劇場

中田翔のFAと広島カープのFA

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11月14日FA宣言期間が終了した。日本ハムの中田翔はFA権を行使せず残留を表明している。

日本ハム、サムライジャパンで4番を務めた中田翔は大阪桐蔭高校在籍中、通算87本の本塁打を放ち平成の怪物と呼ばれていた。高校時代の甲子園での活躍のイメージが強く大阪出身と思われがちだ。 しかし中田翔は大阪桐蔭高校入学まで広島市で過ごした、れっきとした広島人だ。 中田翔がプロ野球選手になる夢を抱き始めた少年時代、広島カープファンだったのは言うまでもない。 中田翔が高校3年だった2007年のドラフト会議(高校生対象)で、広島カープは投手の獲得を優先とし、他球団との競合回避し中田翔を指名せず、千葉・成田高校 唐川有己を1位指名した(抽選の結果ロッテ入団)。 その時、中田翔の少年時代の夢は潰えてしまう・・・ 中田翔は広島カープ以外の4球団の指名競合となり、抽選の結果 日本ハムに入団することになった。

ドラフト会議は1965年から開催されている。 その頃の球界といえば新人選手の争奪合戦が激しくなっていた。獲得費用が高騰し資金力のない球団は非常に不利な状況になってしまった。この傾向が続くと金銭的に余裕のある球団や人気球団に戦力が偏ってしまい、一方的な試合が増加し日本プロ野球全体の人気が低迷状態に陥ってしまう。 その事態を防ぎ、戦力均衡をおこなう制度であるという趣旨を西鉄ライオンズ社長 西亦次郎が提案し、プロ野球実行委員会で採択された。そして日本シリーズ終了後の11月17日に第1回ドラフト会議が開催される運びとなった。

この制度は、選手を振り分け戦力の均等化という意味では絶大な効力を発揮したが、選手は希望通りの球団へ入団出来ないことが非常に多く、選択の自由が無い個人の権利を無視し続けたデメリットが存在し続ける。

球団の人気格差が広がってしまった1970年代~2000年代、ドラフト制度は『(希望球団は)在京セ』という言葉を生み出し『荒川事件』『江川事件』『清原・桑田事件』などの功罪を引き起こしてしまう。 移籍の自由を謳った『10年選手制度』は1974年に終了しており、それ以降、長きに渡り終身雇用で固まった選手の移籍の自由が無い時代が続いた。

そして、ようやく1993年オフに日本プロ野球もメジャーリーグに倣い、FA制度が導入される。 FAとは一定の期間、出場選手登録(1軍登録)されると、他球団と選手契約を結ぶことが可能になるという制度だ。 この制度は出場選手登録(145日)を累計8年(大学・社会人出身は7年)満たすとFA権が取得できる。 FA権を得た選手は日本シリーズ後、コミッショナーに申請を行う。申請後FA宣言選手として公示され、すべての球団と交渉を行うことが可能になる。他球団の評価も分かるだろうし、ドラフトで失った少年時代憧れの球団への入団も可能となる。

しかし多くの球団がFA市場に参入する中、広島カープはFA市場に参入しない。かつては資金力が乏しく経営を圧迫するという観点から参入を見送っていた。資金力が豊富になった現在も松田耕平前オーナーの遺訓『球団は家族。選手は子供。両天秤にかけて家族を選ぶ子供がいるだろうか。』というチーム観が存在し、広島カープはFA市場に参入しない。 そういう広島も2度FA市場に参入した過去を持つ。2009年にヤクルト藤井秀悟、2010年に横浜 内川聖一と交渉を持ったが獲得には至らなかった。そして近鉄を含む13球団で唯一、FA選手を獲得していない球団となっている。 広島カープは現在、FA市場のマ―ネーゲームを避け、FA補強に頼ることなく自前の戦力を育て上げることを良しとしている。

たとえ広島出身で広島カープに入団したい選手がFA宣言して、広島カープとの交渉を待ち望んでも、広島カープは松田耕平前オーナーの遺訓から、多くの場合 獲得に手を上げない。 その結果、希望球団の広島カープに入団する道は永遠に閉ざされてしまう。

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中田翔のFAと広島カープのFA

まるで中田の不遇は広島球団の体質のせいだと良いたいようですが
他の方も言っているように表裏の事実関係を良く確認して頂きたいですね。
無知をさらけ出すも甚だしいですよ。

中田翔が国泰寺中から地元の高校に進学できず、やむを得ず大阪桐蔭に進学した理由
広島がドラフトで完全無視した理由
その辺りを律することができなかった球団がどういう目に遭ったのか

あと、国内FAは未獲得ですが、黒田の復帰はFA獲得です。
また、柳田などがFAして広島を望んだ場合に獲得する意思を暗に示す鈴木球団本部長のコメントもあります。

「中田翔のFAと広島カープのFA」へのコメント

コメント失礼します。

ドラフトでの選手の取る取らないについては今の現有戦力マップと成長状況から不足しているポジションを確認して行くスタイルを取っています。これはいろんなところで記事になってます。そこで優先順位的に中田より他が上だった、それだけです。外部要因もあるかもですが。

FAに関しては昨年末あたりですかね、条件度外視で広島に行きたいと言ってくれる人がいるなら取りに行くと明言しています。雑誌インタビューになってたので探せばあります。
条件度外視というのは球団の懐事情もありますが、今は懐は潤沢。ただどんぶり勘定で選手の年俸を出しているわけではなく、しっかり査定をして支払っています。そこでFA選手に査定無視の年俸を出すと既存の選手に対し不公平を生みます。なので、選手に軋轢を生まないよう広島基準での年俸に理解を持たない人には手を挙げませんよ、って事です。遺訓の言葉を借りるなら他所様の子供より自分の子供を大切にって事です。

一例として黒田は年俸の額としては高額ですが選手も納得できる実績、広島に行きたいという思い、年俸度外視だった事からも条件合致しています。内々でやりとりあったかはわかりませんが、中田とは条件が合致しなかったんでしょう。成績の悪かった今年こそ広島とは条件合う可能性高かった気もしますけどね。
(あと小さい頃はカープファンだった、とも聞いた記憶ありますが阪神ファンという話も聞きますのでカープファンかは謎です。中田については)

「中田翔のFAと広島カープのFA」へのコメント

事実誤認も甚だしいというか、このブログ人の主は広島の人ではありませんね。

「中田翔のFAと広島カープのFA」へのコメント

色々書いてますが事情を全く知らないのですね。
親の稼業知ってますか?
だからカープは指名しなかったんですよ。

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