阿佐智の「アサスポ・ワールド・ベースボール」

オーストラリア、台湾リーグに参入か

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 豪州のウィンタリーグ、オーストラリアンベースボールリーグ(ABL)は、台湾のプロリーグ、CBBLへの参入の可能性をウェブサイトで発表した。2010年にMLBからの75%の出資で始まったABLだが、現在はMLBの資本は撤退しており、単独株主となった豪州野球連盟(ABF)は、アジアとの提携を深めてゆく方向性を示している。今回の構想はそれを具現化しようというものである。

 ABLは発足当初から、アジアのプロリーグと提携を結び、NPB(日本),KBO(韓国),CPBLの球団からの派遣選手を受け入れてきた。NPBから派遣された選手では、中村晃、今宮(ソフトバンク)、菊池(西武)、秋山(阪神)などがABLを踏み台にスターダムにのし上がっている。

 台湾との関係は近年密になり、中でも台湾人コミュニティのあるブリスベンには、例年、CPBLからの選手が参加している。今年のWBCに際しては、代表チームがここでキャンプを行い、台湾人選手を受け入れているバンディッツとオープン戦を実施した。2020年東京五輪での野球復活を受けて、代表チーム強化を図りたいABFは、来年春には侍ジャパンとのテストマッチを組むなど、積極策に出ているが、メインの野球シーズンである北半球の夏にプレーの場をもたない選手が多い中、台湾リーグ参入という方策に活路を見出したようである。

 CPBL側としても、現在の球団数が発足当初の4にまで縮小し、球団数拡大は大きな課題でもある。一部企業が球団保有を目指すという話もちらほら上がっているが、リーグ戦を円滑に進めるのに必要な2球団増はなかなかむつかしいようで、1球団を豪州の参入によって賄うことができれば願ったりかなったりかもしれない。ということならば、台湾国内でもう一球団の参入が発表されてもよさそうなものだが、そのような声はまだ聞かれず、豪州チームのスポンサーや本拠地球場(トラベリングチームを想定しているのかもしれないが)なども含めて、この話も具体化するかどうかはいまだ不明ということなのかもしれない。

 プロリーグに外国のチームが参加する例は、これまでMLB傘下のルーキー級アリゾナリーグにメキシカンリーグのアカデミーチームが参加した例や、同じくドミニカンサマーリーグに日本の広島カープのアカデミーチームが参加した例があるが、これらのリーグは興行を行わない純粋な育成リーグだった。また、独立リーグでは、2005年に発足したゴールデン・ベースボールリーグに日本人チーム、サムライベアーズが参入した例や、日本の四国アイランドリーグplusやキューバナショナルチームがカナダアメリカに展開されるカンナムリーグに参戦した例がある。  その国のトップリーグでは、MLBのカナダチームのようにフランチャイズそのものの国境を越えた拡張はあるが、今回のような例はいまだかつてない。実現すれば面白いことになりそうだ。



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